秋田都市圏街路交通調査と都市計画道路の見直し検討について(平成17年度から平成20年度)
1 秋田都市圏街路交通調査
秋田県都市計画課では、平成17年度から平成20年度にかけて「秋田都市圏街路交通調査」を実施しました。この調査は、少子高齢化や自動車利用の更なる進展、社会基盤投資の重点化・効率化への要請など社会情勢の変化を踏まえ、今後の秋田都市圏における道路計画などの交通体系がどうあるべきかを検討しています。
この調査の中では、今後の道路整備・公共交通・冬季の交通などについて検討しました。
調査の内容
- 平成17年度
- 都市圏の交通の現況について、交通実態調査(交通量調査など)、住民意向調査(アンケート調査など)による基礎資料の収集などを行っています。
- 平成18年度
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平成17年度の調査結果をもとにして、現況分析、都市圏の問題・課題の整理、都市圏の将来像の検討を行っています。
- 平成19年度、平成20年度
- 将来の交通量予測などを行い、平成42年度を目標とした都市交通マスタープランの策定と都市計画道路の見直しの方向を検討しています。
調査を行うにあたり、学識経験者や交通事業者、行政などによる秋田都市圏街路交通調査検討会を組織し検討しています。
調査フロー
- 平成17年度 都市交通実態調査
- 都市OD調査(秋期、冬期)(注1)
- 簡易PT調査(秋期、冬期)(注2)
- 住民意向調査(将来都市交通体系、冬期交通特性)
- 付帯調査(スクリーンライン調査)(秋期、冬期)(注3)
- 平成18年度 都市交通マスタープラン策定
- 現況集計、現況分析
- 都市圏の問題・課題の検討
- 都市圏の将来像の検討
- 平成19年度、平成20年度 都市交通マスタープラン策定
- 将来交通量予測
- 都市交通マスタープランの策定(新たな道路網マスタープランなど)
- 総合都市交通体系の実現化方策の検討
- 都市計画道路の見直しの方向性の検討
注1:都市OD調査
1日の車の動きを調べる調査
注2:PT(パーソントリップ)調査
1日の人の動きを調べる調査
注3:スクリーンライン調査
河川や鉄道など、物理的障害物のライン上での交通量調査
新たな道路網マスタープラン
秋田都市圏街路交通調査の中では、将来の交通需要や道路の混雑状況予測などの交通解析を行っており、骨格道路網計画として新たなマスタープラン道路網が提案されました。

2 都市計画道路の見直し検討について
全国的に、都市計画決定から長期間経過しているにもかかわらず、未だに整備されていない都市計画道路(区間)が存在しており、その整備の方針などが問題になっています。この中には、社会情勢や土地利用の変化により、当初の決定どおりの整備が困難なものとなっている路線も多く、都市計画決定の廃止を含めた計画の見直しが必要な路線もあります。
本市のにおいても、20年以上の長期未着手となっている都市計画道路は26路線(約37キロメートル)あり、秋田県と共同で行った秋田都市圏街路交通調査の結果を受けて、現在都市計画道路の見直しの必要性について検討しました。
注:長期未着手路線のすべてが見直しの対象路線になるとは限りません。
参考:秋田市の都市計画道路整備状況(平成20年4月1日現在)
都市計画決定延長:約287キロメートル
全線整備済路線数:30
整備済み区間延長約:196キロメートル
未整備区間がある路線数:59
未整備区間延長:約91キロメートル
整備率:約68%(概成含約74%)
(注:概成済みとは、計画幅員の用地は確保していないが、計画の3分の2以上の幅員を確保し、一般供用されている路線を示します。)
長期未着手都市計画道路
秋田市において20年以上の長期未着手となっている都市計画道路(平成19年4月1日現在)は26路線あり、その路線は下の図に示すとおりです。
番号 | 路線名 | 都市計画決定年月日(当初) | 都市計画決定権者 |
---|---|---|---|
1 |
横山金足線 | 昭和41年12月7日 | 秋田県 |
2 | 新屋豊岩線 | 昭和41年12月7日 | 秋田県 |
3 | 下新城中野線 | 昭和58年7月9日 | 秋田県 |
4 | 飯島相染線 | 昭和41年12月7日 | 秋田県 |
5 | 川尻広面線 | 昭和29年7月5日 | 秋田県 |
6 | 臨海秋操線 | 昭和49年12月24日 | 秋田県 |
7 | 泉高梨線 | 昭和49年12月24日 | 秋田県 |
8 | 二ツ屋山崎線 | 昭和41年12月7日 | 秋田県 |
9 | 広面家の下線 | 昭和41年12月7日 | 秋田県 |
10 | 追分駅前線 | 昭和41年12月7日 | 秋田県 |
11 |
新屋十軒町線 | 昭和29年7月5日 | 秋田県 |
12 | 保戸野高陽線 | 昭和29年7月5日 | 秋田県 |
13 | 千秋新藤田線 | 昭和29年7月5日 | 秋田県 |
14 | 新屋駅前線 | 昭和41年12月7日 | 秋田県 |
15 | 秋田環状線 | 昭和29年7月5日 | 秋田県 |
16 | 新屋浜田線 | 昭和41年12月7日 | 秋田県 |
17 | 割山南浜線 | 昭和29年7月5日 | 秋田県 |
18 | 将軍野相染線 | 昭和29年7月5日 | 秋田県 |
19 | 土崎環状線 | 昭和29年7月5日 | 秋田市 |
20 | 外旭川新川線 | 昭和29年7月5日 | 秋田県 |
21 | 浜ナシ山長野線 | 昭和29年7月5日 | 秋田市 |
22 | 広小路牛島線 | 昭和29年7月5日 | 秋田市 |
23 | 上北手雄和線 | 昭和59年6月2日 | 秋田県 |
24 | 北愛宕通線 | 昭和59年6月28日 | 秋田市 |
25 | 牛島茨島線 | 昭和61年4月21日 | 秋田市 |
26 | 秋田駅東一号線 | 昭和56年12月22日 | 秋田市 |
注:この未着手路線(区間)すべてが見直しの対象路線になるとは限りません
検討内容
秋田都市圏街路交通調査の結果をもとに、「秋田県都市計画道路見直しガイドライン」に沿って、秋田都市圏で見直しが必要な路線を抽出し、見直しの方向性を決定しました。
都市計画道路の「必要性」、「実現性」の検討(基本的視点)
「必要性」:ネットワーク機能、交通機能、まちづくり支援、防災・医療活動支援
「実現性」:現地状況、構造面、社会状況
総合評価(平成20年度)
将来交通需要量の推計、ネットワークへの影響なども考慮し、「廃止」、「変更」、「存続」の方向性を決定
注:地域の実情による検討を要すると判断される都市計画道路についても、同様の作業を実施
都市計画道路見直し候補路線
マスタープラン道路網の提案に併せて、長期間にわたり事業未着手の都市計画道路を主体に、計画の必要性や実現性、全体的な道路ネットワークへの影響などを総合的に検討した結果、都市計画道路の見直し候補路線を決定しました。

廃止候補路線
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1.下新城中野線 (Gif 235.2KB)
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2.飯島相染線 (Gif 201.1KB)
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3.壱騎町御蔵町線 (Gif 297.0KB)
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4.土崎環状線 (Gif 247.2KB)
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5.泉高梨線 (Gif 300.7KB)
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6.新屋十軒町線 (Gif 150.8KB)
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7.新屋浜田線 (Gif 150.8KB)
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8.新屋豊岩線 (Gif 182.2KB)
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9.上北手雄和線 (Gif 236.3KB)
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10.前田和田1号線 (Gif 252.7KB)
市決定路線は3・4の2路線、それ以外の路線は県決定
都市計画道路の見直し
秋田県と秋田市では、都市計画道路の見直し候補路線について、関係機関協議や地元説明などを行って、都市計画変更しました。
- 平成24年3月1日:上北手雄和線の一部廃止
- 平成24年4月6日:前田和田1号線の全部廃止ならびに新屋十軒町線、新屋浜田線、新屋豊岩線の一部廃止
- 平成25年2月25日:下新城中野線、壱騎町御蔵町線の全部廃止ならびに飯島相染線、土崎環状線の一部廃止
- 平成25年4月5日:泉高梨線の一部廃止
都市計画道路の見直しについては、平成17年5月に秋田県都市計画課が「秋田県都市計画道路見直しガイドライン(案)」を作成しています。
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