令和4年2月8日の記者会見
市長の記者会見
幹事社:時事通信
市長
2月14日から2月市議会定例会が始まります。提案する案件は、ただいま企画財政部長、総務部長から説明がありましたとおり、予算案31件、条例案13件、単行案16件、追加提案として人事案4件の合わせて64件を予定しております。
はじめに、除排雪の状況についてであります。本市では、先月19日に道路豪雪対策本部を設置して以降、各地区における道路パトロールを実施し、路面状況に合わせて、幹線道路や生活幹線の除排雪を中心に進めてきたところであります。今後も、さらなる降雪や気温の低下が見込まれることから、2月4日に、除排雪関係経費を5億円増額する補正予算の専決処分を行い、計36億円としたところであり、引き続き、気象状況を勘案しつつ、緊張感を持って対応してまいります。
次に、新型コロナウイルス感染症への対応についてであります。オミクロン株による急激な感染拡大が続く中、県は、先月24日、全県域を対象に感染警戒レベルを「3」に引き上げるとともに、2月2日には、病床確保計画のフェーズを「6」に引き上げたところであります。本市においても、オミクロン株の影響により保育園や小学校、子どものスポーツ大会など、子どもを中心としたクラスターが相次ぎ、その後、子どもから家庭、そして職場などへの感染が急拡大しております。こうした中、1月の新規感染者数は1,002人と、昨年1年間の感染者数と同規模となり、今月に入ってからも昨日までに476人を数え、「第6波」に対する非常に強い危機感を感じているところであります。本市では、こうした感染急拡大による病床等のひっ迫を避けるため、先月25日から自宅療養を開始いたしました。自宅療養者は昨日時点で450人に上り、パルスオキシメーターと、食料品や日用品を希望する方に配送しております。現在、1日2回の健康観察を行っておりますが、そのやりとりは、主に厚生労働省が開発・運用しているシステム(マイハーシス)を活用しております。このシステムは、療養者本人がスマートフォンなどで、健康状態を簡便に入力できるため、約7割の方が利用しており、健康状態の迅速な把握が可能となっております。また、その後のフォローアップとして、体調が変化した場合の相談体制や、救急搬送の体制を整え、運用しているところであります。
また、感染が急増する子どもの感染防止対策としては、本市が所管する子ども未来センターのプレイルームや子ども広場、各市民サービスセンターの子育て交流広場の利用を、当面、休止しております。さらに、部活動については、直近に大会を控えているなど、やむを得ない場合を除き、2月18日まで活動は行わないこととし、スポーツ少年団は、20日まで活動を自粛することとしております。なお、昨年9月に引き続き、市立学校や子育て関連施設などに、1月31日から、抗原検査キットの配布を進めているところであります。
次に、ワクチン接種についてであります。3回目のワクチン接種については、現在、医療従事者や高齢者施設等の入所者および従事者から、順次進めているところであります。65歳以上の一般高齢者については、明日9日から集団接種を、21日から個別接種を開始いたします。クーポン券の発送は、2回目の接種後6か月を経過した方から順に発送しており、今月中にすべての方への配布が完了する予定であります。なお、個別接種の予約枠を拡充するとともに、集団接種会場である秋田大学医学部体育館での接種を、週4日から毎日実施に変更するなどにより、当初予定を前倒しして、3月中には希望者への接種を概ね終えられる目処が立ったところであります。なお、高齢者へのクーポン券の発送数は、昨日までで約23,000人分であり、予約数は約6,400人となっております。現在、集団・個別合わせ予約枠は約90,000人分と、十分に確保しておりますので、クーポン券が届きましたら早めの予約をお願いしたいと思っております。また、5歳から11歳の小児へのワクチン接種については、3月中旬から、集団接種方式により実施する予定としております。64歳以下の方についても前倒しし、まずは、3月から保育士など教育・保育施設等従事者や、教職員への先行接種を開始したのち、4月から順次接種を進め、6月中に概ね完了する予定としており、引き続き、希望するすべての市民が安全・安心に接種できるよう、努めてまいります。なお、感染者の急激な増加により、保健所業務も大幅に増大しており、増員できる職員にも限りがある中で、応援職員を1月に29人、今月に入りさらに11人増員し、総勢161人体制で対応しているところであります。市民の皆様には大変ご不便をおかけいたしますが、マスクの正しい着用、換気、手洗いといった基本的な感染対策の徹底を、引き続きお願いするとともに、まん延防止等重点措置区域との不要不急の往来の自粛や、不特定多数による会食は控えるなど、これまで以上に、感染対策に注意していただくようお願いいたします。
次に、報告事項を2点お話しいたします。
1点目は、新年度の当初予算案についてであります。令和4年度は、「県都『あきた』創生プラン」と「第3期・県都『あきた』改革プラン」を着実に推進するとともに、市政の課題である人口減少対策と新型コロナウイルス感染症対策に重点を置いた、命と暮らしを守り抜き、元気と豊かさを次世代に引き継いでいくための予算として編成いたしました。その予算規模は、一般会計で約1,379億円となり、3年度と比較して約10億円、率にして0.7%の増となるものであります。歳入では、前年度と比較して市税、譲与税等はいずれも増加を見込む一方で、地方交付税と臨時財政対策債を合わせた実質的な交付税は、減少を見込んだところであります。また、財政調整基金と減債基金からの収支調整分の取崩しは、財政健全性の確保の観点から、9年連続で10億円にとどめ、これらの結果、一般財源総額では、前年度比約21億円の増となったものであります。歳出では、まずは、新型コロナウイルス感染症対策として、ワクチン接種事業をはじめ、市立学校や学童保育等の感染防止対策に引き続き取り組むほか、コロナ禍の雇用の維持のため、離職者を採用した事業者や、再就職に向けて資格を取得する方への支援について、4年度も継続実施したいと考えております。また、発行総額10億円となるプレミアム付商品券の発行や、本市の特産品等を販売する通販サイト「あきたづくし」において、送料無料や期間限定の割引セールといったキャンペーンの実施、商店街や中小企業団体等が行うイベントへの支援など、市内経済の回復に向けた事業も盛り込んだところであります。さらに、米価の下落などにより影響を受けた農業者が営農を継続するため、令和4年産米の種苗購入費の一部について、10アール当たり1,500円を補助する経費も盛り込んだところであります。加えて、今年6月の「あきた芸術劇場ミルハス」の開館を契機に、周辺施設との連携など、芸術文化ゾーンのより一層の充実を図るほか、佐竹史料館の改築、千秋美術館の大規模改修、千秋公園大手門の堀への遊歩道整備などに着手いたします。さらに、県内外から多くの方が秋田市に訪れるイベントの開催支援により、中心市街地のさらなる魅力向上や交流人口の拡大に向けた経費も盛り込んだところであります。このほか、デジタル市役所の推進として、観光施設や文化施設における入館料等のキャッシュレス決済の導入、子育て支援やイベント情報のLINE配信、すべての市立小・中学校でのデジタル教科書の活用、粗大ごみ収集の申込から決済までのオンラインでの一括手続きなど、市民の利便性向上につながる取組なども予算計上しております。
新年度は、こうした各種施策の推進により、直面する市政の課題に取り組むとともに、アフターコロナを見据え、人口減少下にあっても、地域の活力を維持し、本県全体を牽引する県都としての役割を果たしてまいりたいと考えております。
2点目は、外旭川地区のまちづくりについてであります。市と共に同地区のまちづくりを推進する事業パートナーの公募については、2月2日の参加表明書等の提出期限までに、複数の民間事業者から参加表明をいただいたところであります。今後、審査委員会において参加資格要件を確認した上で、3月9日までに事業提案書の提出を求めることとしております。事業提案書については、AIやICTなどの先端技術の活用や、事業計画、資金調達計画など、それぞれの分野の専門的な知見を有する方にも、アドバイザーとして意見を求め、審査委員会の評価の参考にしたいと考えております。3月25日の審査委員会においてプレゼンテーションを実施し、事業提案書との総合的な評価により最優秀提案者を選定することとしており、審査委員会から結果報告を受けたのち、必要な内部手続きを経た上で、事業パートナーとして公表する予定であります。本市としては、意欲ある公募参加者の技術力や創造性を存分に活かした、自由で魅力的な提案を期待しております。
私からは以上であります。
時事
来年度の予算に関して、市長が主に取り組みたいという施策と、財政面についての特徴を教えていただけますか。
市長
まずは選挙公約でもありました、このコロナ渦において市民の暮らしと命を守り抜くという命題のもとに、まずは新型コロナウイルス対策のワクチン接種を含めた医療的な分野での予算付けと、それから、経済的にも回していかなければならないと思っておりますので、その経済対策と、そして企業・事業者等もかなり疲弊しておりますので、そういった中で雇用の継続、あるいは事業の継続のための予算を計上させていただいたと思っております。それから特徴的なこととしてはまず、令和2年度と令和3年度においてはプライマリーバランスがマイナスでした。発行する市債の方が返済する金額よりも多くて、その分赤字になっていたのですが、令和4年度は市債の発行をある程度抑えることが出来ましたし、公債費として返済する金額も元金償還分を含めて多くなりましたので、一つは財政の健全化に戻すことが出来た予算だと思っております。
時事
今後、新型コロナの状況が続いた際に、事業者への給付など、そういったことは補正で考えておりますでしょうか。
市長
適時適切に対応してまいりたいと思いますが、これからクーポン券の発送や、そのクーポン券も飲食業も含めて使えるような形にしていきたいと思っていますし、この状況の中で、どういう形でしわ寄せというのでしょうか、そういうものが現れてくるのか、それをやはり予想しながら、見極めながら、臨時的に対応するということは常に心がけていきたいと思っております。
朝日
新年度予算の中で、LGBTQのパートナーシップ宣誓制度関係の予算が付いていますが、この導入の仕方、例えば条例にするとか、要綱で対応するとか、そして時期について市長のお考えを教えてください。
市長
本会議でも答弁させていただきましたが、パートナーシップ等については、できるだけ早く実施したいと思っております。そういった中で今、専門家等にも意見を聞きながら、私としてはできるだけ早くということでありますので、令和4年度中にはそれが実現できるようにしていきたいと思っております。
ABS
先ほどコロナ対策や、予算のポイントについてお話いただきましたが、明るい意味で、この予算の中で市長として最も注目している、もしくは期待している事業があれば、あえて挙げていただきたいのですが。
市長
経済的には、一つはクーポン券の発行と、それから事業的に苦しくなっている方々に対して、事業の転換等々について補助することによって、このコロナ禍において、一つは大変ピンチであるのですが、それをチャンスと捉えて挑戦する企業を応援していきたいということで、新型コロナウイルス感染症対策業態転換等支援事業に2,000万円程付けさせていただいておりますが、そういった意味でピンチをチャンスに変えてほしいと思っての予算付けであります。
ABS
明るい意味では、千秋公園の整備ですとか、東北絆まつりですとかいろいろありますが、そういった方面で何かございますか。
市長
今の感染状況で果たしてやっていけるかということもあるのですが、現実、これから新たな飲み薬の承認ということもありますので、今の状況でいくと、感染はするけれども重症化を防げているという中で、できるだけ早くそういう方々に当初からお薬を提供することによって、重症化はますます避けていけるだろうと。ただ、今の時点では、若い方は重症化を避けられているようですが、今の状況では先ほど話したとおり、お子さんから親、親からおじいちゃん、おばあちゃん等に、そして既存の疾病を持っている方々にも感染が広がるという中では、やはりまだ油断はできませんので、そういった意味で薬ができてくれば大丈夫だろうと期待しているところです。
魁
外旭川のまちづくりの関係で、複数の事業者が応募されたということで、市長は応募されたところがどちらかご覧になったと思いますが、数が多かったとか、少なかったなど、印象があれば教えてください。
市長
まずは1社ではなく、複数応募いただいたということは、そこに競争心理というのでしょうか、自分が選ばれたい、我が社が選ばれたいとなると、やはりそこに競争意識、あるいは自分たちが持っているノウハウの最大限のものを提供して選考されたい、パートナーとして指定されたいという心理的な要素が働くと思いますので、そういった意味では、複数の事業者から提案いただいたということは有り難いことだと思っておりますし、また、その方々から素晴らしい提案が出てきてほしいという期待感を持っているところです。
AKT
副市長の人事について伺いたいと思います。先日の臨時議会で、石井副市長の再任案が不同意となりましたが、今後の人選について、いつ頃までに新たな副市長の人事案を出したいとお考えでしょうか。
市長
まずは、今のこの状況の中で、コロナも切羽詰まっている中で、事業もいろいろとこれからまちづくり等、将来を見据えたその土台を作っていく中で、自分としては是非早めに人選をしたいと思っております。そういった中で、人選のその人については、これから、今も含めて考えさせていただきたいと思っております。
朝日
市長としては、副市長というのは市役所の中でどういう役割を果たす存在で、どういった働きをしてほしいというお考えでしょうか。
市長
まずは、私も選挙で選ばれておりますから、市民の皆さんにマニフェストを示して、公約を示して、当選させていただきました。その実現の思いを一緒に共有し、そして、それにわたる細部のいろいろな手続きであるとか、あるいは進め方、こういった部分について知恵を出し、そしてまたその実現に向けて努力してくださると。そのためには、やはり一つは経験といいましょうか、その人物の手腕というのでしょうか、経験あるいは人脈、そして知識、こういったその人の持っている素質というのでしょうか、それをフルに実施していける人というのでしょうか、実現できる人というのでしょうか、人物的にはそういう思いをしております。副市長は2人おりますので、私を入れて3人で手分けをしながら、得意分野もあるでしょうし、内部のこと、あるいは渉外的な外部のこと、こういったことをそれぞれが専門性を持ちながら補完できる、そういう立場で事業を進めていける方というふうに思っております。抽象的ですが、そういう思いです。
朝日
そうすれば、6月議会くらいで提案したいというお考えでしょうか。
市長
いや、できるだけ早く、石井副市長に代わる余人がいるのかどうかも含めて、今、人選を考えていきたいと思っております。
AKT
今のお言葉で、石井副市長の再任案を再び出すというお考えはありますか。
市長
可能性がなくはないです。それも含めて今、検討をしています。
時事
公立夜間中学について伺います。東北では現在はない状況ですが、仙台市と福島市が2023年度以降につくられるという予定です。秋田市ではそういったお考えはありますか。
教育長
公立の夜間中学の設置については、その必要性というのでしょうか、需要数といいますか、そういったことを十分に把握しながら、市のみならず県教育委員会とも十分協議をしながら進めていくものと考えております。
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