エンターキーを押すと、ナビゲーション部分をスキップし本文へ移動します。

秋田市大森山動物園 あきぎんオモリンの森

  • 文字サイズ・配色の変更
  • Foreign language
  • 日本語
  • English
  • 简体中文
  • 繁體中文
  • 한국어

  • 窓口案内
  • くらしの情報
  • 観光・イベント
  • 施設案内
  • 事業者情報
  • 市政情報

現在の位置:  トップページ > 秋田市大森山動物園 > 各種情報 > 小松名誉園長コラム > 義足のキリン、20年目の命日


ここから本文です。

義足のキリン、20年目の命日

このページの情報をX(旧Twitter)でポストできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます

ページ番号1036489  更新日 令和4年12月7日

印刷大きな文字で印刷

義足のキリン、20年目の命日

写真:園長 小松守
園長 小松守

入園ゲートを入るとすぐにバラや草花で囲まれた2頭の母子キリンが寄り添うモニュメントが目に入る。多くの人が知る大森山動物園であった物語、「義足のキリンたいよう」を思い出す機会になっている。物語は20年前の出来事からつくられた。骨折した子キリンが義足を着けて約3カ月間、けんめいに生き、それを支えた園スタッフがいた。この事実を記憶に残そうとご婦人団体の浄財を基に子キリンと翌年亡くなった母キリン・モモの2頭を寄り添わせたモニュメントが造られた。命の尊さを改めて考える一つの材料にもなっている。

モニュメントにつけられた名称「いっしょだよ」は応募された多くの作品の中から選ばれた。命名者は地元の小学生、亡くなった子キリンと母キリンがずっと一緒にいて欲しいという、いかにも子どもらしい思いが込められていた。

当時けんめいに関わったスタッフも20年という時を経て数少なくなり、動物園側の記憶も薄れかけ過去のものになりつつある。当時は多くの本が出版され、道徳の副読本になるなど学校などで取り上げられ、モニュメントを見た子どもたちは子キリン・たいようのことを話していた。その子どもたちも今は大人になり、遠足などで訪れる学校や幼稚園の先生でもこの物語を知らない人も多いようだ。今の子どもたちのほとんどはこの物語を知らないかもしれない。時の流れである。

6月18日はその「たいよう」が亡くなった日、いわゆる命日だ。20年目に改めて当時のことを思い出してみると、骨折して生きようと3本肢で歩く姿や、何度も手術に耐え立ち上がった姿が目に浮かぶ。骨折後87日間の闘病の様子、生きていて欲しいと格闘したスタッフの懸命な姿、そして掌の上で揺れ動いた生と死への判断、苦悩と葛藤など、当時のことが走馬灯のようにめぐる。

一方、20年の歳月を振り返り、「義足のキリンたいよう」の物語があってからの大森山動物園が歩んだ道と重ね合わせてみると、それは極めて大きな影響を与えた物語であったように思えてくる。

市民の動物園への関心が高まり、動物園の存在を改めて考えるきっかけになった。それが「大森山動物園条例」の制定につながったように思う。動物園が誕生して30年近くが経過してからの条例制定は極めて異例のことだったが、同時に園整備の機運も高まり、研修ホールを兼ねたミルヴェ館や動物病院の整備にもつながったと言える。たいようの物語は市民の動物園に対する意識を大きく変えるきっかけになったことは間違いないと思う。

人は過去を振り返る動物であるが、こうして20年前を振り返ると、今の動物園の存在が改めて浮かび上がってくるようでもある。そこから大森山動物園の未来がどうあるべきか、また改めて想うことも必要な気がする。

来年で大森山は50周年を迎えるが、動物園の来し方を改めしっかり振り返ることを忘れてはならないこともこの物語は教えているようでもある。

令和4年6月

大森山動物園 園長 小松 守

写真:キリンの像「いっしょだよ」

よりよいウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。

このページに問題点はありましたか?

このページに関するお問い合わせ

秋田市観光文化スポーツ部 大森山動物園
〒010-1654 秋田市浜田字潟端154
電話:018-828-5508 ファクス:018-828-5509
お問い合わせは専用フォームをご利用ください。


秋田市大森山動物園

各種情報

小松名誉園長コラム

  • 小松名誉園長コラム
  • 小松守さんが名誉園長に就任しました
園長コラムバックナンバー
  • 園長の動物アラカルト
  • 大森山アートプロジェクト10年 企画パネル展の開催挨拶 (動物園ビジターセンターで開催中)
  • 2024年の通常開園を終えて
  • 皆さんのご支援をお願いします(動物サポーター制度の立ち上げ)
  • ヒトも見る
  • 大型連休(GW)を前に
  • 雪のない「雪の動物園」
  • 50周年の開園シーズンを終えて
  • 思い出で紡いだモザイクアートが完成しました
  • 50周年を祝うトラック走る
  • シーズンを終えて 歴史と共に歩んだ感謝祭
  • 義足のキリン、20年目の命日
  • キリンのカンタ逝く
  • 寅年のごあいさつ
  • 令和3年のシーズン開園を終えて
  • 子ども、家族、動物園
  • だいすけが去ったあと(たくさんのメッセージ、献花に感謝しつつ)
  • ゾウのだいすけ逝く(生涯を回顧しながらの葬送)
  • 雪国では絶大なお日様の力
  • 雪の中での動物園
  • コロナ禍の中で考えた動物園
  • その後の「だいすけ」君のこと
  • アフリカゾウの「だいすけ」君のこと
  • キリンの角
  • トラを載せた走る広告車
  • 穏やかな心になれる場所
  • 新型コロナと動物園の開園
  • 変わってゆく大森山動物園(2019年10月)
  • 新年のごあいさつ
  • 花壇支援に感謝
  • アフリカゾウの繁殖作戦 東北で開始
  • 守ろう、地元のゼニタナゴ。地域にも活動拡大の兆し
  • 開園45年目を迎える大森山(2018年1月)
  • 酉年を振り返り、戌年を思う(2017年12月)
  • たくさんのお花に感謝(2017年7月)
  • 秋田の動物園を見続けてきた動物(2017年4月)
  • カピバラの湯っこ(2017年3月_2)
  • 春開園を待ちわびる人たちに(2017年3月_1)
  • 新年のご挨拶(2017年1月)
  • 老イヌワシ「鳥海」よ、生き残ってくれ(2016年12月_2)
  • 鳥インフル、見えない敵との戦い(2016年12月_1)
  • 新たな「いのち」を加える動物園(2016年9月)
  • 羊から猿へ(2015年12月)
  • アシリの目(2015年6月)
  • 平成27年シーズンの開始にあたり(2015年3月)

このページの先頭へ戻る

  • 前のページへ戻る
  • トップページへ戻る
表示
  • PC
  • スマートフォン

広告欄

秋田市ホームページに掲載されている広告については、秋田市がその内容を保証するものではありません。

[バナー広告について]

  • 広告:こくみん共済(全労済)COOP 全国労働者共済生活協同組合連合会(外部リンク・新しいウインドウで開きます)
  • 広告:新築・リフォーム・不動産 山建開発(外部リンク・新しいウインドウで開きます)
  • 広告:LINXAS株式会社 お酒買取高価 お酒は20歳になってから(外部リンク・新しいウインドウで開きます)
  • 広告:スマホ買取のリンクサスモバイル(外部リンク・新しいウインドウで開きます)
  • 広告:水のトラブル即解決 あなたに安心安全なくらしを 水道修理のセーフリー(外部リンク・新しいウインドウで開きます)

秋田市大森山動物園

〒010-1654 秋田市浜田字潟端154番地
電話(代表):018-828-5508 ファクス:018-828-5509
  • 動物取扱業に関する表示
  • サイトマップ
秋田市公式サイト

Copyright © Akita City, All Rights Reserved.